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【お役立ちコラム】これで安心!心理系大学院の出願準備

【お役立ちコラム】これで安心!心理系大学院の出願準備 | 公認心理師・臨床心理士大学院 入試対策講座 河合塾KALS
  • 文責:河合塾KALS
  • 作成日:2025/6/2

大学院入試は,大学入試などと比べて受験人口が多くないこともあり,周りに相談しながら出願準備を進めることが難しい側面があります。
本記事では,心理系大学院入試の独自性にも触れながら,出願準備に必要なことをまとめていきたいと思います。

受験校の選択

そもそも出願する前に,どこを受験するか? 何校受験するか?という悩みがある人もいるでしょう。まず一般的に,以下のような心理系大学院は受験倍率が高くなりがちです。

  • ・有名である
  • ・国公立である
  • ・募集定員が少ない
  • ・社会人入試で受験する(合格者数が極端に少ない)
  • ・認知行動療法を学ぶことができる

特に有名国公立である場合は,受験倍率は跳ね上がります。なぜならば進学した大学院はおそらく最終学歴になるからです。しかし,ここで考えてみましょう。
みなさんは学歴が欲しいのでしょうか。それとも心理職になりたいのでしょうか。
一般企業に就職するならば,有名な大学の方が有利かもしれません。しかし,心理職の世界は必ずしもそうとは言えません。どんな大学院を出たかよりも,みなさん自身に何ができるかが問われることが多い世界です。有名な大学院を目指すこと自体は否定しませんが,「有名だから」ではなく「その大学院でなければできないこと」を明確にすることが必要でしょう。

なお「国公立の方が安い学費だから」は,学部ほどの影響はありません。確かに私立よりも国公立の方がやや安いことには変わりありませんが,学部のように倍ほどの差がある……ということはありません。できれば「外発的動機づけ」的な進路選択ではなく,みなさんが何をしたいか,どんな心理職になりたいかという「内発的動機づけ」的な進路選択が望ましいです。

とはいえやはり,受験の難易度は気になると思います。そのときは,大まかな難易度の把握として「大学受験の時は,どれくらいの難易度か?」を調べてみると良いでしょう。大学受験で偏差値60の学校の場合,大学院入試でも偏差値60ぐらいが取れる学生が集まる……と考えることができます。このような情報を参考に,おおよそ3校程度出願できると良いでしょう。

出願準備に関するトラブル

出願においては,さまざまなトラブルが起きます。過去に河合塾KALSの受講生が経験したトラブルの中から,一部をご紹介しましょう。

  • ・他の研究科の募集要項を見ていて,研究科によって出願締切日が違うことに気づかず,出願日を過ぎてしまった。
  • ・出願書類の提出締切日と,受験料の入金日が異なることに気づかず結果として出願できなかった。
  • ・出願には「厳封」した成績証明書が必要であるにもかかわらず,証明書の中身を確認してしまい,手元にあったのは「厳封していない成績証明書」のみだった。

これらのトラブルは,未然に防ぐことができれば問題ありませんが,多くの場合,予期できないものです。そのため,トラブルをできるだけ防ぐだけでなく,何かトラブルがあっても対応できるよう,出願初日に提出するつもりで準備しましょう。

志望理由書

大学院によっては志望理由書が求められる場合があります。意外と後回しにされやすく,出願直前に慌てて作成する方も多いです。特に練り込まれていない志望理由書は,以下のような内容が多いです。

クライエントのことを常に気づかいながら,クライエントと共に歩んでいける心理職になりたいと思い,貴学を志望しました。

問題なさそうな文章ですが,この文章を見た大学院の先生方の中には,こう思う方がいるでしょう。

「別にうちの大学院じゃなくてもいいのでは?」

どこの大学院でも提出できる内容しか述べられていない場合,志望理由書としては「弱い」のです。ですから,志望する大学院ならではの特徴を盛り込む必要があります。

  • ・志望する大学院ならではの特色を挙げる
  • ・指導を希望する教員名を挙げる(理由も含めて)
  • ・大学院説明会・研究室訪問のエピソードを挙げる

河合塾KALSに通って下さる方の場合,何度も利用できるチューター相談制度があります。チューターは心理系の大学院生が中心です。志望理由書の作成で悩む場合や,完成した志望理由書を客観的な目線で評価してもらいたい場合は,ぜひ河合塾KALSのチューター制度をご利用下さい。

さあ出願!その前に

さていよいよ出願の日になったとします。ただ出願する前に,もう一度入学願書・募集要項を丁寧に読み込みましょう。また可能であれば,家族や友人など,他の人に書類一式を確認してもらうと良いでしょう。また,大学院入試は大学入試ほど多くの受験生がいるわけではないため,募集要項が不明瞭であったり,曖昧にしか記載されていないこともあります。そのため,疑問があれば志望校の入試課などに必ず問い合わせましょう。

また,出願前に出願書類のコピーや写真を取っておくと良いでしょう。出願書類の不備に気づいても出願後の訂正は原則として認められないことが多いですが,自分が出願した書類を確認したくなった時に役に立ち,「お守り」として機能します。

さて出願準備について色々とお伝えしました。河合塾KALSにお通いの方々は,さらに「チュートリアル通信」という情報記事を閲覧することが可能です。ここでは,実際に心理系大学院入試を受験したチューターさんの赤裸々な体験談などが語られています。周りに受験する方が多くない方ほど,こういった情報は役立つはず。ぜひご活用して頂けたらと思います。