新しい国家資格「公認心理師」がいよいよ誕生。公認心理師って何?どうやって取得するの?気になる疑問を解決しよう。
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河合塾KALS通信 / 2020年1月 更新

新しい国家資格「公認心理師」誕生。公認心理師って何?どうやって取得するの?気になる疑問を解決しよう。

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新しい国家資格「公認心理師」が誕生!

2018年9月9日(日)に第1回公認心理師試験が実施されました。
心理系の資格といえばこれまでは民間資格である「臨床心理士」が代表的でした。 臨床心理士については公認心理師誕生後も存続していきます。
今回、国家資格として公認心理師が誕生したことで、臨床心理士も含め心理職をこれから目指す方の選択肢も変わってくることでしょう。そこで今回は、公認心理師とはいったいどんな資格なの?臨床心理士との違いは?公認心理師になるにはどうしたらいいの?など、公認心理師の登場で気になる皆さんの疑問にお答えいたします!
⇒公認心理師対応大学院リスト
⇒心理イベント

公認心理師とは?

公認心理師は心理系の新しい国家資格です。昨年9月に成立した「公認心理師法」の中では次のように定められています。

公認心理師とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。
(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

これまで心理系の代表的な資格は「臨床心理士」という民間資格でした。国家資格が誕生した背景には、クライエントの問題を様々な観点からチームでアプローチしていく時代に移行する中、生物学的観点を持つ「医師」や「看護師」、社会学的観点を持つ「精神保健福祉士」などが国家資格であるのに比べ、心理学観点を持つ専門家のみ民間資格であるというアンバランスさの解消があります。

(「生物心理社会モデル」)

公認心理師と臨床心理士の違い

現在、心理専門職として最も有名なものが公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格「臨床心理士」です。この臨床心理士が,新たに誕生する公認心理師になるわけではありません。今後は公認心理師,臨床心理士ともに,共存していくこととなります。
公認心理師は「業務独占資格」ではなく、臨床心理士と業務内容はほぼ同じです。違いとしては、臨床心理士は医師との「連携」で業務をしますが、公認心理師は医師の「指示」が必要な場合があります。また、更新制度や受験資格にも違いがあります。

※※公認心理師法では、医学的治療を受けているようなクライアントに主治医がいるときは、その医師からの「指示」を受けることとなっています(第42条第2項)。なお、臨床心理士も公認心理師も、医師のみならず福祉や教育現場など「連携」「協力」のもと業務遂行することには変わりありません。

公認心理師になるには?受験資格について

公認心理師の受験資格を得るには、大学そして大学院で定められた科目や実習を修める必要があります。
つまり原則は指定の心理学部などを卒業した後、指定の大学院に入学し修了しなくてはいけないということです。現在多くの大学で公認心理師試験に対応するためにカリキュラムの準備が行われています。なお、大学院進学以外のルートとしては、心理職として2年以上の実務経験を積むものがあります。

公認心理師法の施行後から5年間は経過措置として受験資格の特例が受けられます。施行前までに臨床心理士指定大学院に在籍されている方や、既に大学院を修了し臨床心理士を取得している方は、公認心理師の受験が可能になるでしょう。ややわかりづらいのが、現在心理系学部に在籍している方や臨床心理系以外の大学院に在籍(修了)されている方です。この方々はご自身が履修した科目が特例条件を満たすか、確認する必要があります。
※くわしくはこちらも参考にしてください。⇒「河合塾KALSチュートリアル通信 『今、心理系学部や大学院に在学中の方や、過去に卒業された方受験資格はあるの? ~受験資格の特例情報~』」

心理職を取り巻く環境はどう変わる?

公認心理師の登場によって、今後心理職がどうなっていくかは現状ではまだわかりません。病院などで働くことを強く希望する方は公認心理師を取得した方がよいでしょう。公認心理師は国家資格であることから、これから心理職の道に進む方に人気の資格となることが予想されます。ただ、取得までに学部と大学院の6年間に加え国家試験に合格するという高いハードルを設けています。そういった面もあり、これまで社会の様々な場面で活躍し信頼を得ている臨床心理士も、今後も現場で活かせる資格として残り続けると思われます。

いずれにせよ日本で初めて公認心理師資格を持つ心理職が登場しはじめるのはもう少し先。今後の心理職についてはこれから公認心理師がどのように現場で活躍していくかによるともいえるでしょう。

大学院入試ってどう対策すればいいの?

公認心理師の受験資格を得るためには大学卒業後、大学院へ進学する必要があります。
ですが、大学院入試は情報も少なくどのように対策をしていけばいいか分からない方も多いと思います。河合塾KALSは心理系大学院対策の予備校として毎年圧倒的な合格実績を残しています!(2016年度は153名の合格者)
またこれまでの経験や各大学院とのネットワークを元に、講師による大学院対策のガイダンスや大学の先生をお招きした講演会などのイベントを定期的に開催しております。もちろん個別相談も大歓迎!ご興味のある方は是非お気軽にご参加ください。

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