- 作成日 2026/6/12
公認心理師・臨床心理士をめざす心理系大学院の入試では、複数の科目・形式が組み合わせて課されます。何を勉強すればよいか分からないまま走り出すと、配分を誤って遠回りになりがちです。
本記事では、心理系大学院入試で問われる主要科目と、それぞれで求められる力、そして筆記・研究計画書・面接という3つの形式の関係を、全体像が一目でつかめるように整理します。これから対策を始める方が、最初に学習の地図を持つための内容です。
心理系大学院入試の主要科目
結論として、心理系大学院入試の筆記対策は、大きく次の4本柱で考えると整理しやすくなります。多くの大学院で、この組み合わせを軸に出題されます。
| 科目 | 中心となる内容 |
|---|---|
| 心理学概論 | 知覚・学習・記憶・発達・社会など、心理学全体の基礎 |
| 臨床心理学 | 心理療法・アセスメント・主要理論など、臨床の専門知識 |
| 心理系英語 | 心理学の専門文献を読み、内容を正しく訳す力 |
| 心理統計・研究法 | 統計の基礎と、研究をどう組み立てるかの考え方 |
この4つは独立した暗記項目ではなく、相互につながっています。たとえば臨床心理学を理解するには概論の土台が必要で、研究計画書を書くには統計・研究法の知識が前提になります。まずは概論で全体像をつかみ、そこから臨床へ専門性を広げていくのが基本的な流れです。
なお、どの科目をどの比重で課すか、出題範囲をどこまで広げるかは、大学院・年度によって異なります。志望先の傾向は早めに確認しておくと安心です。
各科目で求められること
結論として、心理系大学院入試は用語の暗記だけでは対応しにくく、科目ごとに「使える形」で理解しているかが問われます。それぞれで求められる力を整理します。
- 心理学概論:幅広い分野を「説明できる」レベルで押さえること。用語を知っているだけでなく、現象や理論を自分の言葉で記述できる力が問われます。
- 臨床心理学:主要な理論や技法を、背景や違いとあわせて理解すること。単発の知識ではなく、関連づけて整理しておくことが大切です。
- 心理系英語:一般的な英語力に加え、心理学特有の専門用語や言い回しに慣れること。文献を正確に読み取る訳出の精度が求められます。
- 心理統計・研究法:計算そのものより、「なぜその手法を使うのか」を理解すること。研究計画書の作成にも直結する土台になります。
共通して言えるのは、いずれの科目も「説明する力」「読み取る力」といったアウトプット寄りの力が問われる点です。インプットした知識を記述や訳出の形で出せるよう、早い段階から練習しておくことが効果的です。
筆記・研究計画書・面接の3形式
結論として、心理系大学院入試は科目だけでなく「形式」でも理解しておく必要があります。多くの大学院は、次の3つの形式を組み合わせて受験者を評価します。
| 形式 | 主に見られる力 |
|---|---|
| 筆記試験 | 専門知識と英語読解。記述で「説明する力」が問われる |
| 研究計画書 | 何を、なぜ、どう研究するかを論理的に構想する力 |
| 面接 | 志望動機・研究関心・適性などを口頭で伝える力 |
この3形式は別物に見えて、実は深くつながっています。研究計画書で示した研究関心は面接でそのまま問われますし、計画書を書くには筆記で学ぶ研究法・統計の知識が欠かせません。1つの形式だけを切り離して対策すると、全体の一貫性が崩れてしまいます。
科目の組み合わせ方と優先順位
結論として、すべての科目・形式を同時に完璧にしようとするのではなく、土台になる科目から積み上げ、形式へつなげていくのが効率的です。
- まず心理学概論で全体像をつかみ、用語と基礎理論の土台をつくる
- 並行して心理系英語に触れ、専門文献の読み方に慣れていく
- 臨床心理学で専門性を深め、研究関心の種を見つける
- 統計・研究法を固め、研究計画書・面接へとつなげていく
ポイントは、概論と英語のように「早く始めて長く続けるほど効く」科目を後回しにしないことです。逆に研究計画書や面接は、知識の土台と研究関心が定まってから本格化させるほうが、内容に深みが出ます。
各科目をどの順序・どの形態で学ぶかは、カリキュラム一覧や科目一覧もあわせて確認すると、学習の全体像をつかみやすくなります。
よくある質問
心理学を学んだことがなくても科目に対応できますか?
心理学概論など基礎科目から段階的に積み上げれば、初学からでも対応できます。実際に、他分野出身の方も多く心理系大学院をめざしています。大切なのは、早い段階で概論と英語に着手し、土台を固めることです。
数学が苦手でも心理統計は乗り越えられますか?
心理統計で重視されるのは複雑な計算より、「どの手法を、なぜ使うのか」という考え方の理解です。基礎から順に押さえれば、数学に苦手意識がある方でも理解を進められます。研究計画書にも直結するため、早めに触れておくと安心です。
筆記と研究計画書はどちらを先に対策すべきですか?
一般的には、筆記で学ぶ基礎知識や研究法の理解が研究計画書の土台になるため、知識を固めながら研究関心を育て、計画書へつなげていく流れが進めやすいです。志望先の比重によっても順序は変わるため、早めに方針を立てておくとよいでしょう。
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