- 作成日 2026/6/28
公認心理師・臨床心理士をめざす心理系大学院の入試では、複数の科目・形式が組み合わせて課されます。何を勉強すればよいか分からないまま走り出すと、配分を誤って遠回りになりがちです。
本記事では、心理系大学院入試で問われる主要科目と、筆記・研究計画書・面接という3つの形式の関係を、全体像が一目でつかめるように整理します。これから対策を始める方が、最初に学習の地図を持つための内容です。
心理系大学院入試の筆記試験 主要科目
- 専門科目:基礎心理学・臨床心理学・統計 等
- 英語:心理系英語
英語で出題される文章は心理系の論文などの英語となるため、専門科目と英語は独立した暗記項目ではなく、相互につながっています。
なお、専門科目についてはどの分野をどの比重で課すか、出題範囲をどこまで広げるかは、大学院・年度によって異なります。志望先の傾向は早めに確認しておくことを推奨します。
また、英語について、苦手な方は心理系英語から勉強するのではなく、心理学についての勉強をする他、高校入試・大学入試の英語の勉強をし直す(単語力をつける・文法を覚え直すなど)こともおすすめいたします。ある程度英語力や心理学についての知識が身についてきたら、心理系英語の内容もおおむね理解できるようになってくるはずです。
筆記・研究計画書・面接の3形式
心理系大学院入試は科目だけでなく「形式」でも理解しておく必要があります。多くの大学院は、次の3つの形式を組み合わせて受験者を評価します。
| 形式 | 主に見られる力 |
|---|---|
| 筆記試験 | 専門知識と英語読解。記述で「説明する力」が問われる |
| 研究計画書 | 何を、なぜ、どう研究するかを論理的に構想する力 |
| 面接 | 志望動機・研究関心・適性などを口頭で伝える力 |
この3形式は別物に見えて、実は深くつながっています。研究計画書で示した研究関心は面接でそのまま問われますし、計画書を書くには筆記で学ぶ研究法・統計の知識が欠かせません。1つの形式だけを切り離して対策すると、全体の一貫性が崩れてしまいます。
科目の組み合わせ方と優先順位
すべての科目・形式を同時に完璧にしようとするのではなく、土台になる科目から積み上げ、形式へつなげていくのが効率的です。
- まず心理学概論で全体像をつかみ、用語と基礎理論の土台をつくる
- 並行して心理系英語に触れ、専門文献の読み方に慣れていく
- 臨床心理学で専門性を深め、研究関心の種を見つける
- 統計・研究法を固め、研究計画書・面接へとつなげていく
ポイントは、概論と英語のように「早く始めて長く続けるほど効く」科目を後回しにしないことです。逆に研究計画書や面接は、知識の土台と研究関心が定まってから本格化させるほうが、内容に深みが出ることが多いと考えられます。
各科目をどの順序・どの形態で学ぶかは、カリキュラム一覧や科目一覧もあわせて確認すると、学習の全体像をつかみやすくなります。
よくある質問
心理学を学んだことがなくても科目に対応できますか?
心理学概論など基礎科目から段階的に積み上げれば、初学からでも対応できます。実際に、他学部出身の方も多く心理系大学院をめざしています。大切なのは、早い段階で概論と英語に着手し、土台を固めることです。
数学が苦手でも心理統計は乗り越えられますか?
心理統計で重視されるのは複雑な計算より、「どの手法を、なぜ使うのか」という考え方の理解です。基礎から順に押さえれば、数学に苦手意識がある方でも理解を進められます。研究計画書にも直結するため、早めに触れておくと安心です。
筆記と研究計画書はどちらを先に対策すべきですか?
一般的には、筆記で学ぶ基礎知識や研究法の理解が研究計画書の土台になるため、知識を固めながら研究関心を育て、計画書へつなげていく流れが進めやすいと考えられます。志望先の比重によっても順序は変わるため、早めに方針を立てておくとよいでしょう。
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