24年 旭川医科大学 医学部学士編入試験合格者 合格体験記
30代、男性。私立大学スポーツ健康科学部卒業。
卒業後は実業団のラグビー選手として勤務。中学受験以来の受験に勉強法から勉強し、見事旭川医科大学に合格。
プロフィール
医学部編入に至るまでの経歴
私立スポーツ健康科学部卒。中高一貫校で大学も内部進学だったため、受験経験は中学受験のみです。卒業後は、警備会社で現場の夜勤や日勤、営業職などをしながら、同社実業団のラグビー選手として働いておりました。中学からラグビーを始め、ラグビーに支障ない程度にしか勉強しておらず、学力に関しては一切自信無かったです。
受験校と結果
2023年度
大学 | 書類 | 筆記 | 面接 |
---|---|---|---|
旭川医科大学 | ➖ | × | ➖ |
福井大学 | ➖ | × | ➖ |
東海大学 | ➖ | × | ➖ |
2024年度
大学 | 書類 | 筆記 | 面接 |
---|---|---|---|
岡山大学 | × | ➖ | ➖ |
大分大学 | × | ➖ | ➖ |
鹿児島大学 | ➖ | × | ➖ |
長崎大学 | ➖ | ○ | × |
福井大学 | × | ○ | ➖ |
琉球大学 | ➖ | ○ | × |
山口大学 | ➖ | × | ➖ |
旭川医科大学 | ➖ | ○ | ◎ |
東海大学 | ➖ | × | ➖ |
弘前大学 | ➖ | × | ➖ |
※福井大学は、2024年度から筆記試験→書類審査→面接に変更
※長崎大学、琉球大学の二次試験は面接+小論文試験
進学先
旭川医科大学
医学部学士編入を志したきっかけ
現場の警備員や営業員として、お客様の死に直面することが多くあり、医師の立場から予防医療等で直接的に助けたいと考えたため。
勉強方法
KALSに入学した時期・受講内容
2023年11月入校
・基礎・完成・実戦コース
・トップレベル生命科学テストゼミ
・過去問対策講座
・個人面接対策講座
KALS受講理由
当初は他校のオンライン塾に所属し、生命科学、英語を学んでおりました。しかし2023年の試験時の所感や結果を受け、このままでは翌年も合格できないと感じたため、2023年11月から、基礎・完成は通信、実戦は通学にて受講しました。
志望校を選んだ時期・理由
2024年2月ごろに井出先生や永川先生、チューターと相談し、2科目校に絞りました。
入試までに勉強した科目
生命科学、英語
(高校レベルの化学、物理等もしましたが、正直中途半端でした)
得意科目・不得意科目
得意科目:生命科学
井出先生のご指導やKALSのテキストのおかげで、受験期中盤頃からかなり理解が深まり、自信を持って挑めるレベルになりました。
不得意科目:英語
大学以来全くやっておらず、中学の頃から苦手意識がありました。仮定法の文法すらよく知りませんでした。
なおTOEFLは、2024年3月に70点(My Best77点)取得しました。
KALS 実力テスト、公開模試の目標設定、成績について
全て偏差値60を越えることを目指しましたが、結果的に50〜57程度を推移し、一度も越えることができませんでした。
KALS模試2年分
2023年実施 | 生命科学 | 英語 |
---|---|---|
得点 | 33 | 21 |
偏差値 | 43.0 | 29.1 |
順位 | 155/212 | 207/210 |
2024年実施 | 生命科学 | 英語 |
---|---|---|
得点 | 91 | 42 |
偏差値 | 55.8 | 51.5 |
順位 | 49/167 | 65/156 |
各科目の勉強法
生命科学
・基礎完成実戦のテキスト、ワークブックを3周以上し、アウトプットの機会をとにかく増やしました。
・要項集は調べ物や、練習問題で用いました。まれに、「要項集を丸暗記して受かりました」という人もおりますが、個人的には再現性が低くお勧めしません。やっていれば結果的にほぼ全て答えられるようになりますし、知識無しの丸暗記は、膨大すぎて心が折れます。テキストやワークブックと並行して解くのがオススメです。
・KALS模試を6年分時間を測って解き、解説を熟読しました。その後時間を短めにして解き直し、それぞれ2〜3周はしました。この過程で、理解が深まり、記述力が向上しました。
・全ての教材において、特に何度も間違える問題はAnkiに入れ、より触れる回数を増やすことで定着させました。
英語
・基本文法すら忘れていたので、書店の中学参考書コーナーにある、くもんのテキストから始めました。そこから徐々に英文解釈等のテキストに進みました。
・英単語は最も重要と考えたため、毎日継続しました。寝る前暗記、朝起きて復習のステップを、朝晩合計1時間程度やっていました。
・一通り英語の文法、英文解釈、長文読解の基本について学んだ後、テキストやKALS模試、実力テスト等を用いて、和訳、長文の演習を行いました。特にこれらのテストは、本番に近い長文に触れられるので、大変役立ちました。5年分の全テストをそれぞれ2周程取り組みました。
特に工夫したこと
生命科学1問1答式用語問題集
井出先生が常々、「4月5月で伸びない人は、用語問題集が疎かな人が多い」とおっしゃっていたのですが、私がまさにそれでした。6月頃に一度用語問題集に立ち返ったことで、その後の伸びに繋がりました。私のようにならないよう、基礎、完成の早い段階から完璧にすることを強くオススメします。実際、実験考察等の記述にも繋がりますし、n=1ですが、用語問題集をボロボロになるまで反復していた友人は、鹿児島大に合格しました。
インプット<アウトプット
後述の勉強法の本を参考に、初期の段階から、問題を解く機会を増やすようにしました。できない問題が多いのは、精神的にもストレスですが、その方が記憶に残りやすいそうなのでオススメです。
英語でYouTube検索
海外の大学等が出している動画を見て、視覚的な理解、記憶に努めました。心電図の波形毎の心臓の動きなど見ると面白いです。
おすすめ図書とその利用法
・学び方の学び方、科学的根拠に基づく最高の勉強法、スマホ脳
→勉強法を学ぶために使用しました。特に2冊目にある「アクティブリコール」は、オススメです。
・クーパー分子細胞生物学
→有名実験の背景なども知れて、理解が深まりました。
・分子細胞生物学 第9版
→直近のノーベル賞など、最新の生命科学に関する理解が深まりました。
・関先生の書籍、英文読解入門基本はここだ!
→私のような英語弱者には最適でした。
1日の勉強時間、工夫など
勉強時間
正確に計測していたわけではありませんが、毎日10〜12時間程度だったと思います。最初は辛かったですが、徐々に習慣化されていきました。
工夫した点
・スマホ、SNSとの決別
勉強中スマホの電源は切り、通知等で集中が切れないようにしておりました。またスクリーンタイムで、自分がいかに勉強以外のことをしているのか可視化するのも良かったです。
・勉強法の勉強
受験勉強開始に際して、はじめに勉強法の勉強から始めました。私は経験上、「何事も最後は気持ち」だと信じております。ですが気持ちだけでは合格できないとも思ったので、正しい努力をするために、勉強法に関する書籍を数十冊読みました。経験も大事ですが、頼りすぎるのは禁物です。
家族の反応など
両親とも最初はびっくりしておりましたが、最後まで応援してくれました。
スランプ克服法
成績が伸びず、スランプもありました。その克服のために重要なのが、その原因の究明だと考えております。例えば、勉強のやり方自体の問題なのか、やり方は正しいが、結果が出るまでもう少し時間を要するのか等です。その方法としてオススメなのが、先生やチューターへの相談、そして合格体験記を読む等、模索し続けることです。こういった周りの意見を聞き、常に軌道修正をしていく姿勢が最も大事かと思います。
また、たまに友人と飲みに行くことも助けになりました。「応援してくれている人たちのためにも、もっと頑張らなければ!」と、当初の気持ちを取り戻すきっかけにもなると思います。
受験勉強を経験した感想
30代で勉強は難しいという周りの声もありましたが、実際やってみると、方法さえ間違えなければ、十分学力が伸ばせると実感できました。
また当初、「とりあえず面接に進めればなんとかなる」と思っていましたが、これは大きな勘違いです。多くの大学が筆記の点数も込みで最終合否を決めることから、ギリギリの筆記通過では、自身が面接で高得点かつ上位の人がミスしない限り、逆転は起きません。だからこそ、面接の一番の対策は、筆記で上位通過を目指し勉強することだと思います。
その他
医学部へ編入するにあたっての抱負
地元の大学に拾っていただいた以上、自分が目指す総合診療医になり、北海道の僻地医療に貢献したいと思っています。そのために、大学での勉学はもちろん、学会への参加など、誰よりも濃い学生生活を過ごしたいです。
これから医学部編入を目指す方へエール
学士編入試験は一般試験と異なり、枠も少なく、試験会場で「この中から5人しか受からないのか、、、」と、圧倒されることもあると思います。また勉強していても、成績が伸びず、不安になることもあると思います。ただ、そのもがいた時間はきっと報われます。正しい努力は裏切りません。そして辛い時は、先生やチューター、周りの方々に頼ってみて下さい。きっと力になってくれます。拙い経験ですが、少しでも皆様の助けになれば幸いです。長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。皆様の合格を心から祈っております。