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福井大学 医学部 合格体験記 

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24年 福井大学(医学部)合格者 合格体験記

社会人男性。大学時代は人類学を専攻。卒業後に会社員を経て、病に苦しむ人を支えたいと考えて、医学部学士編入試験を決意。8か月ほどの勉強期間を経て、福井大学から合格をいただく。

医学部学士編入を目指したきっかけ

出張した外国で、病院の前に列をなして診療を待つ患者さんを見て、医療への関心が湧き、医師を目指すべく勉強を始めた。社会人経験を試験で考慮してもらえる編入試験を選択し、その中でも合格実績が豊富なKALSへの入塾を決めた。自宅から最寄りKALS校舎まで時間とお金がかかったことから、オンラインで受講した。

勉強方法

勉強の優先順位

KALSの担当者の方から、編入試験対策の基本は生命科学の勉強にあると教わり、生命科学の勉強を優先することにした。英語はビジネス会話程度はできたので、英語の医学用語を繰り返し覚えながら、KALSの英語テキストを繰り返し読み、英語の医学論文の構造を把握するように努めた。また、物理と化学は高校レベルの知識を理解できるように努めた。勉強の優先順位は、生命科学>英語>物理と化学であった。

生命科学

生命科学の勉強にあたり、まずは生命科学テストバンクの全問題を9割取れるようになるまで繰り返し解いた。その理由は2つ。1つ目は、 生命科学の知識を広く浅く吸収しておくことで、授業の理解度が上がるから。実際に事前知識なしに授業を受けたが、ほとんど理解ができなかった。テストバンクに取り込むことが良い予習になる。また、このテストバンクの内容がそのまま本番の入試にも出る場合があるので、一石二鳥である。
2つ目は、達成すべき生命科学の理解度がどのようなものか大まかに把握できるから。達成すべきレベルがわかっていることで、勉強の進捗を常にチェックできる。これは勉強のスケジュール管理において大事であると思う。
テストバンクによるストレッチを終えたら、あとはひたすら授業を聞いて、問題を解く。基礎→完成→実戦→要項集のサイクルを4、5回繰り返した。
しかしながら、大学卒業からしばらく時間が経過しており、記憶力の低下を痛感。一度理解したつもりの内容を忘れる、解けたはずの問題が解けないが頻発して苦しい思いをする。そこで解けた問題も解けなかった問題も、全て解き続けた。また、要項集やテキストを黙読することも大事だが、何よりアウトプットを増やす=回答を紙に手で描く作業が、記憶に定着する良い方法だと感じた。定期的に開催される中間テストや模試では、最寄りのKALS校舎や図書館で受験をして、少しでも本番の環境に慣れるようにした。

科目の選択と勉強

編入試験実施校は、2科目型(生命科学+英語)、4科目型(2科目型+物理+化学)のように分類されてはいるが、過去問を見たり実際の試験に触れると、2科目型でも物理や化学が混ざっている場合が見受けられた。また、過去問を解いても出題科目の傾向がバラバラで一貫性がない大学もあるように感じた。このような分類はあくまで目安と捉えておいて、生命科学と英語だけでなく、物理や化学の基礎も学習しておくとより万全の対策となると感じた。物理も化学も高校ではほとんど勉強してこなかったので、高校レベルの基礎的な問題集を繰り返し解いて、考え方に慣れるように心がけた。

志望理由書と面接対策

医学部の志望理由書は準備に時間を要する。特に医師でなければならない理由を考えることに苦労をした。私の身の回りに相談できる医療従事者がいなかったので、本や信頼できるホームページからロールモデルになりそうな医師を探し、経験や医療への考え方を理解するようにした。それらを、個人的な経験や医療への考え方を将来の医師像に結びつけることで、志望理由書の説得力が増すように心がけた。これとは別に、小論文対策講座も志望理由書の準備には有用だった。小論文は自分自身の考えが要求されるが、ここから医師でなければならない理由を考えることもできた。また、なぜこの大学を受けるのかという質問にも答える必要がある。大学毎に独自の授業を設けている場合が多い。この独自の授業から得られる学びを見つけ出し、この学びを自分の目指す医師像につなげるように心がけた。
志望理由書が整理できれば、面接対策も可能となる。志望理由は高頻度で尋ねられる質問だからである。この他に頻出で尋ねられる質問はKALSが全大学分を集約しており、いつでも閲覧ができる。志望校以外の大学の質問も全てリスト化して、想定問答集を作成し、声に出して応答できる準備をした。社会人経験を強みにしたかったので、想定問答集には、社会人経験のエピソードを織り交ぜることで、他の志望者との差別化を意識した。面接は緊張するので、想定問答集を作り込んでおけば、その緊張も少しは緩和できる。入試までの時間は限られているので、志望理由書と面接対策を同時に行うことで、時間の節約も期待できる。

勉強を継続するためのモチベーション維持

生命科学の授業は大変面白く、生命への興味関心が掻き立てられる授業だった。KALSテキストをやりこめば、初歩的な医学論文が読めると先生が仰っていた。実際に、実戦編までをやり終えてみると、文系出身の私でも医学論文が理解できるようになっていた。勉強を進めると理解ができない科目や単元に苦しめられて落ち込むことがあると思う。そのような時、医学論文を読んでみることで気分転換になるし、今までの学びの成果を実感でき、前向きな気持ちになった。

試験直前の対策

入試直前は、今まで学習した内容で不安な箇所を中心に振り返りを行った。特に生命科学では、知識問題対策としてテストバンクを繰り返し行いながら、要項集を繰り返し読み、頭の整理に努めた。また、早寝早起きを意識して、体調を整えるようにした。
上述のような準備をしても、いざ本番の試験になると、今まで解いたことのない問題にも出くわした。そのような問題は後回しにして、解ける問題を確実に解くことができるように意識した。筆記試験で落ちた大学もありがっかりしたが、過去に勉強した内容の復習を繰り返して、学力の向上に努めた。

おわりに

受験を支えてくれた家族、友人、指導教員には心から感謝をしている。勉強に苦しい思いをした時に、心の支えになってもらいました。私のようにオンライン受講の方には、切磋琢磨できる友人を作ることが難しいかもしれません。しかし、勉強のサポートはオンラインでも受けることができるし、教科書も解けば解くほど新しい発見があったりするものです。苦しいこともありますが、学ぶ楽しみをKALSは提供してくれました。ありがとうございました。