24年 島根大学(医学部)合格者 合格体験記
30代、男性。国立大学法学部卒業。医療系のシステムエンジニアとして勤務する中で、医学部受験を決意。2023年4月より、仕事を退職し受験勉強に専念。2024年12月島根大学に合格。
1. プロフィール
学士編入に至るまでの経緯
大学では法学部に在籍し、歴史政治学を専攻しました。卒業後はシステムエンジニアとしてIT企業に勤めました。医療検診に関するシステム部門に配属され、業務を通じて医療職の方々と関わる中で、医師という職業に興味を持ち、医学部を受験することを決意しました。
受験先と受験結果
受験先 | 1次 | 最終 |
---|---|---|
琉球、滋賀医科、山口、旭川、弘前 | × | |
大分 | ×(書類) | |
長崎 | 〇 | × |
島根 | 〇 | ◎(追加)進学 |
2. 勉強方法
KALSに入学した時期、KALSを選んだ理由、受講理由
2023年4月に入学しました。KALSは数ある予備校の中で最も医学部編入合格への実績があると考えたからです。私は文系で理系科目の知識がほとんどないため、基礎+完成+実戦コースを受講しました。
志望校を選んだ時期・理由
自分の学習進度を踏まえ、生命科学が重視される大学が最も合格の可能性が高いと考え、長崎大学、旭川医科大学、琉球大学を選びました。それ以外の大学は、受けられるから受験しました。島根大学は、大学レベルの化学も出題されますが、過去問を確認したところ、生命科学が問題の約2/3を占めているため、受験を決めました。
得意科目・不得意科目
得意科目 生命科学
不得意科目 英語・物理・化学
英語に関しては、出願時点でTOEICは700前半、TOEFLも60点台で、出願までに武器にできるほど伸ばすことはできませんでした。
物理化学については、生命科学の勉強で精一杯で、化学では理論化学まで、物理に関して原子以外を一通り学びましたが、4科目型の大学は全て不合格だったため、物化は全くの勉強不足だったと思います。もう一年勉強することになれば、物理化学を重点的に勉強したと思います。正直生命科学も得意とは言えず、全科目で散々な状態ですが、それでも合格できたのは、運よく生命科学で大きく得点できたことが大きかったと思います。
各科目の勉強法
生命科学
基礎・完成・実戦のテキストやワークブック、定期・実力テストの問題を繰り返し解き続け、高頻度で知識のインプットとアウトプットを行い、全ての問題の解法がわかるレベルにすることを理想として勉強しました。(結局このレベルにはたどり着けませんでした・・・)2024年の4月からは要項集を繰り返し学習しました。記述式の解答は時間がかかるため、回転率を上げるために頭の中で解答を作成していました。直前期には、チューターさんから、分子生物学がどの大学でも頻出と聞き、重点的に勉強しました。また、代謝や免疫など、自分の理解が不足していると感じた分野については、要項集、授業、ネットから調べてイラストなど用いて、自分なりにまとめたノートを作成しました。自分の弱点は何度復習しても忘れやすいので、弱点をまとめたノートは非常に役立ったと感じました。試験会場では、KALSの完成実戦のワークで見たような問題に出会うことがありました。そういう問題は差がつくので、結局演習量が重要だと実感しました。
英語
KALSのテキストと、受験する大学のいくつかがTOEICとTOEFLのスコアを用いたため、公式問題集や単語帳で勉強しました。
化学
スタンダード化学のテキスト、『化学入門問題精講』、『基礎問題精講』で学習し、繰り返し問題を解いていました。
物理
『秘伝の物理』と『物理のエッセンス』で学習しました。全ての分野を網羅するのは間に合わないと判断し、力学と波動のみに集中していましたが、直前になって熱や電磁気の『物理のエッセンス』も急ピッチで学習しました。
KALS実力テストの成績について
中間テストや実力テストでは、常に偏差値50台でした。中々成果が出ないことに焦りを感じていましたが、チューターさんとの相談や上記の勉強を続けた結果、合格することができました。テストは様々な人が受けているため、毎回の結果に一喜一憂しないことが大切だと思います。
得意科目を伸ばすために工夫したこと
生命科学を全く勉強しない時間を少なくすることを意識していました。2023年の9月10月ごろ、英語や物理・化学を重点的に勉強した際、生命科学の知識が抜けてしまうことが多かったためです。その経験から、別の科目を勉強すると決めた日でも、一日最低1~2時間程度は生命科学の要項集を確認したり、ワークブックの問題を解いたりしていました。
おすすめ図書などとその利用法
Youtubeばかりで恐縮ですが、以下の通りです。
Youtube「ゴロー/イラストで学ぶ体の仕組み」「薬juku【約学生向けテスト対策】」「ネコかん【ネコヲの解剖生理学】」
Youtubeが個人的には隙間時間に抵抗なく学習できる教材でした。ネコかんはアニメーションで生命現象が表現されているので、見ていて楽しかったです。
1日の勉強時間
9~10時間程度は必ず勉強するようにしていました。
スランプの有無と克服法
生命科学の成績は、どれだけ勉強しても上がらない時期が1年続きました。物理・化学を重点的に勉強して迎えた中間テストと、生命科学に集中し迎えた実力テストの得点や偏差値がほとんど同じだったときは、「生命科学は運なのではないか」と考えたこともありました。しかし、チューターさんと勉強法について相談し、愚直に学習を続けた結果、本番の入試で、生命科学を得点源とすることができました。
その他 志望理由書などについて
志望理由書の作成にはとにかく時間がかかるため、できるだけ早いうちに着手した方がよいと思います。私は2023年12月ごろから書き始め、完成したのは2024年4月ごろでした。その後も、大学ごとに求められるテーマが微妙に異なるため、若干の修正が必要で、完成後もかなり大変でした。
内容面では、医師になりたいという思いはあってもどこか曖昧で、それを1000~2000字程度の文章に具体化するのは非常に難しく、大変な作業でした。「どんな医師になりたいのか」「それはなぜか」といった問いに対し、高校生や大学卒業直後の人と、社会人経験者とでは、後者の方がより具体的な志望理由を求められます。自分のこれまでの経験をどのように医師を志すことにつなげるか――考えれば考えるほど憂鬱になりました。そこで、まずは大学の求める形式に沿い、自分の経歴に最も合う形で書いてみて、チューターさんに見ていただくことにしました。最初は指摘の嵐でしたが、何度もチューターさんや先生のお力を借りて、志望理由書を完成させることができました。とりあえず、一度書いてみることが大事だと思います。
3. その他
これから医学部編入を目指す方へエール
私は1年間の入試を経て、文系だからと言って諦めず4科目型入試の大学も志望に入れていくことも大事だと感じました。受験校の幅が広がるからです。文系であれば、早急に物理化学の対策を始めて頂きたいです。
自分のキャリアを変えてまで医師を志すほどの熱意のある方であれば、文系・理系は関係ないと思います。生命科学は何度復習しても忘れてしまうし、一から物理・化学を勉強するのは大変だと思います。しかし、KALSを最大限利用して、粘り強く学習を続ければ、必ず成果につながるはずです。頑張ってください!