24年 長崎大学・島根大学(医学部)合格者 合格体験記
20代、女性。私立大学獣医学部卒業。
大学受験時に医学部を志望していたが、合格できず獣医学部に進学。在学中に医学部受験を決意。2022年3月からKALSを受講、本格的に受験勉強を開始。2024年に島根大学と長崎大学に合格。
1 プロフィール
医学部編入、学士編入に至るまでの経歴
高校卒業後は大手予備校で数年間浪人して医学部を目指しましたが、合格できず獣医学部に入学しました。当時の理科選択は生物と化学でした。卒業後は就職せず、医学部編入試験の勉強に専念しました。
医学部編入、学士編入を志したきっかけ・時期
在学中は獣医師免許を活かせる様々な職種を将来の就職先として検討しましたが、医師への憧れを捨てきれず、どの職種にも魅力を感じられませんでした。いよいよ就職活動の時期となったとき、周囲に医学部編入試験を受験するか悩んでいると相談したところ、応援すると背中を押してもらい、受験する覚悟が決まりました。
受験先と受験結果
2022年(1年目)
2023年(2年目)
鹿児島大学、大分大学(書類通過)、長崎大学、群馬大学、山口大学、弘前大学を受験して、すべての大学の筆記試験に不合格でした。
2024年(3年目)
長崎大学に進学する予定です。
2 勉強方法
KALSに入学した時期・KALSを選んだ理由・受講内容
2022年の3月に入塾しました。医学部編入試験は情報が少なく、自分で出題範囲を把握して独学で勉強するのは難しいと考えたため、編入試験についての情報、合格実績、教材が充実しているKALSを選びました。
【受講内容】
1年目:完成+実戦コース(通信)、個人面接対策、生命科学テストバンク(基礎)
2年目:基礎 医学英文法Ⅰ(通信)、公開模試
3年目:物理化学 有機化学(通信)
志望校を選んだ理由
1年目:以前から受験したいと思っていた大学
2年目:自分が比較的解きやすい問題形式で出題している大学
3年目:2年目の受験の手応えをもとに
入試までに勉強した科目
生命科学、英語、小論文、化学、確率統計、(数学、物理)
※数学と物理は必要な受験校の直前に軽く取り組んだ程度です…
得意科目・不得意科目
得意科目:生命科学、小論文
不得意科目:数学、物理
各科目の勉強法
上記の得意科目・不得意科目を踏まえて、大学まで学んだ生命科学を自分の強みとする受験戦略を立てました。
生命科学
大学受験時は生物選択で、獣医学部でも生命科学を勉強していましたが、大学での勉強と入試とでは求められるものが違うことから苦戦しました。特に感じたのは、自分の知識や理解の穴です。講義動画を視聴する際は、井出先生が話された内容をすべてノートに書き取って繰り返し見直し、自分の理解の穴を一つでも無くすよう心がけていました。ノートがひと通り完成した後、再び講義動画を視聴してからテキストの問題と確認テストを解くことで講義内容を定着させ、知識の漏れを無くすようにました。また、基礎知識の忘却を防ぐために、1問1答式用語問題集を繰り返し解いて、入試直前にも必ず見直しました。
英語
リーディングは比較的得意でしたが、リスニング・スピーキング・ライティングは苦手だったので、医学英語に力を入れて、外部試験(TOEIC、TOEFL)は受験に不利にならないスコアの取得を目指しました。TOEICは在学中から何度か受験して、最終的に785点を取得して受験終了としました。他の科目の勉強との兼ね合いを考えると、この選択は正しかったと思います。また、TOEFLのスコアも受験に必要で2年目と3年目に1回ずつ挑戦しましたが、苦手意識が強く、ベストスコアは58点でした。
医学英語については、医学英語演習、医学英文法Ⅰ、医歯薬系入試によくでる英単語600に取り組みました。英単語はターゲット1900を使用し、入試直前には受験校の過去問演習を行いました。合格に大きく貢献したと感じたのは、医学英文法Ⅰと過去問演習です。医学英文法Ⅰで文法の知識を確実にできただけでなく、編入試験でよく出てくる単語や表現を効率よくおさえることができました。また、過去問演習によって、その大学の長文中によく出てくる単語や表現を把握・暗記したことで、入試本番で大いに役立ちました。
小論文
小論文演習の講義動画を視聴して答案を作成し、添削してもらった答案を全20講分繰り返し復習しました。これによって編入試験で問われる医療テーマにひと通り触れることができ、入試に必要な知識を身につけられました。つい対策を後回しにしがちな科目ですが、面接対策としても非常に有用であり、かつ編入試験で必須な文章を書く力を養える科目でもあるので、他の科目の勉強と並行して必ず取り組むべきだと思います。
化学
大学受験時のノートや教材を手元に残していたので、それらで高校範囲の化学(理論化学と有機化学)を復習しました。また、島根大学では大学範囲の有機化学が毎年出題されており、大学範囲は初学だったのでKALSの有機化学の講義動画を視聴し、テキストの問題と確認テストに取り組みました。大学範囲の有機化学は高校範囲とのギャップが大きいので、初学者の方は早めに取り組むことをお勧めします。
確率・統計
KALSの確率統計の教材を利用しました。大学で統計学と疫学を勉強していたこともあり、全講の内容を勉強しましたが、後で振り返ると自分の受験校では過去に問われていない内容も多く含まれていました。確率統計が出題される大学を受験される方は、勉強が必要な内容を予め過去問から把握して学ぶ講義を取捨選択することで、効率よく勉強できると思います。
志望理由書
編入試験を受験すると決めた方は、今すぐに志望理由書の作成に取りかかってください。というのも、完成までに想像以上の時間がかかるからです。私自身、満足できる志望理由書が完成するまでに2年近くかかりました。私と同じように志望理由書に苦戦すると思われる方はすぐに書き始めて、チューターさんに繰り返しアドバイスをいただくことをお勧めします。何度もブラッシュアップすることで、必ず完成度の高い志望理由書を作ることができ、面接本番でも自信をもって志望理由を面接官に伝えられるはずです。
スランプの有無とスランプ克服法
受験結果から分かると思いますが、メンタルの不安定さから2年目にスランプに陥りました。結局、2年目は最後までメンタルを立て直すことができず、受験をやめるか相当悩みました。しかし、自分の最大の課題であるメンタルの弱さを改善すれば合格できると考え直し、個人的にメンターとなってくれる方を探して頼ることにしました。結果的にこの選択は大成功だったので、メンタルの弱さが課題と思われる方は、ぜひメンターとなってくれる方を見つけることをお勧めします。
3 その他
これから医学部編入を目指す方へエール
皆様の医学部合格にこの合格体験記が少しでもお役に立てたら幸いです。特に、私のようにかつて医学部を諦めた方の再チャレンジの希望になればと思い、執筆させていただきました。おそらく他の合格者の方よりも、不器用ながらも合格をつかんだ体験記なのではないかと思います。短期間で合格される方も確かにいますが、私のように数年間の受験の末に合格される方も多くいらっしゃいます。たとえ短期間での合格を果たせなかったとしても、編入試験への挑戦を続けられるのであれば、いろんな方のアドバイスを素直に受け入れて自分をアップデートしていくことで、合格する可能性は残されています。皆様の合格を心より願っております!