25年 旭川医科大学(医学部)合格者 合格体験記
45歳、男性。私立大学人間科学部スポーツ科学科卒業後、3年制の専門学校で理学療法士資格を取得。都内大学付属病院にて臨床経験を積み重ねる中で医学部受験を決意。2017年から本格的に受験勉強を開始。仕事と両立しながら8浪の末、2025年12月に旭川医科大学に合格。。
プロフィール
医学部編入を志した動機
受験を志したのが2017年、37歳で 理学療法士として臨床経験10年目の年でした。10年間、3000症例のリハビリ介入効果に対する研究をまとめた際、効果が維持されていた(=進歩していなかった)ことを目の当たりにし、理学療法以外の方法で患者様に貢献できないかを検討して、受験に至っています。
受験開始時の学力と受験科目選択
高校時代は部活に明け暮れ、400名中380番の成績であり、生命科学はおろか、高校生物の内容も全くわからないような状況でした。それを鑑みて、受験科目を生命科学と英語の2科目に絞って受験しています。理学療法士養成課程において解剖学などは履修しましたが、細胞生物学・分子生物学はおろか、生化学もほとんど触れないカリキュラムですので、それらについては、ほぼ中学卒業レベルとお考えください。
勉強方法
生命科学の勉強法
井出先生のお言葉をお借りして結論から言いますと、「第一文で定義を言い切る」、「主語の不明な文・擬人化した文・目的論の文を書いてはいけない」を心がけ、それが徹底できるようになってから、成績が向上したように感じます。生命科学は、2017年度に通信で基礎・完成コースを受講し、2018年度に同じく通信で実戦コースを受講しました。2科目の中では得意な教科であり、2020年度の旭川医科大学の入試成績は213/300点(71%)の結果となっていました。勉強法に目新しいことはありませんが、ひたすらテキストとワークブックを繰り返し解き続けました。平日は朝・晩を合わせて最長でも5時間程度しか時間が取れず、週末は子供が小さかったため、平日と同じか、それ以下でした。
英語の勉強法(TOEIC・医学英語論文)
英語に関しては、2017年時TOEIC=430(255/175)であり、とても低いレベルからスタートだったことをご承知おきください。単語暗記と模試・実力テストの復習だけでもかなり辛く、KALSの医学英語などを受講し、7年かけてTOEIC=735(385/350)にまで上昇しています。しかし、入試で求められる能力は、NEJM (New England Journal of Medicine)、JAMA (Journal of the American Medicine Association)、The Lancet水準の記事を読める能力であります。実際、旭川医科大学の英語の引用先は、2019年はNEJM、2020年はJAMA、2021年はNEJM、2022年はJAMA、2023年はJAMA、2024年はNEJM、2025年はNEJMです。よって最後の2年は大学病院勤務をフル活用してNEJMのPERSPECTIVEと、JAMAのVEIWPOINTを年間合計で100本程度、PDFでダウンロードし、chat GPTに要約してもらった後、精読しました。精読にあたってもchat GPTを利用し、意味の取れなかった文章に対し、「英語の論文を読んで英語の勉強をしたいと思っています。まず、読み取りのポイントを教えてください。次に、この英文に登場してくる専門用語と専門用語以外の難し目の単語を抽出して、専門用語とそれ以外に分けて単語リストを作って欲しいです。単語の意味と用法、読み方を知りたいです。あとこの英文に登場する文法も知りたいです。最後に、英文と和訳を並べて載せてください。」と具体的なプロンプトエンジニアリングをしています。これがきっかけで、入試の点数が30点近く上がったのではないかと考えています。
面接対策
面接対策の取り組み
面接対策は、2024年・2025年のみ行なっています。方法は、校舎で閲覧できる試験アンケート(面接)に記載のある項目について、約50問程度の回答集を作成し、音読を繰り返しました。旭川医科大学において、2次試験受験者の中の最高得点は、90/100点台であり、1次試験結果を逆転する可能性は大いにあります(実際、私は2024年は失敗しました)。口頭での受け答えに関しては“結論(一文程度)→理由→具体例→まとめ”の流れを、課題文に対する回答に関しては“自身の立場表明→理由→まとめ”を徹底することが重要と考えます。
その他
受験戦績の振り返り
画期的な方法はありませんし、大分大学で4敗(書類通過は1度のみ)、山口大学で3敗、滋賀医科大学で4敗、群馬大学で1敗、旭川医科大学で1勝6敗、最終戦績は1勝18敗と、とても誉められたKALS生ではありません。しかし、理学療法の臨床に身を置きながら学習した生命科学と英語は、実臨床に直結するものしかなく、飽きずに、そして諦めずに続けられたと考えています。
KALSの皆さまへの謝辞
井出先生には感謝してもしきれません。理学療法士のキャリア前半で、全く面白みを感じなかった生化学・細胞生物学・分子生物学・免疫学などなどを、ここまで興味深く臨床につながる形でお話いただける機会を得られたことは、幸せ以外の何者でもありません。きっと医師国家試験向けの講義や医療現場での指導では、さらに深みを増すと予想します。2次試験の面接対策に際して、事務の皆さま・チューターの皆さまには、ご無理をきいていただき、ありがとうございました。
2024年1次試験通過時の成績データ
最後になりますが、2024年に初めて旭川医科大学1次試験を通過し2次試験で不合格だった際の成績を記載します、ご参照ください。{生命科学=237/300(79%)、英語=60/100(60%)、個人面接=38.7/100(38.7%)、合計=335.7/500(67.1%)、総受験者数131名中の17位}。高齢・多浪受験生という経験が、これから受験する方の参考になれば幸いです。